大進歩の農地と酒場と

遊んだボードゲームであったり、飲み食いした美味しいものであったり……私の趣味分を吐き出す所です。

RO@D TO THE CINDERELLA 非公式サマリー

RO@D TO THE CINDERELLAのゲーム会参加にあたり、大会もやるとのことだったので、ゲーム分析のために自分でゲームのサマリーをまとめました(非公式です)。

お聞きしたところ、公開許可を頂けましたので、この場で公開させて頂きます。

注意(念のため)

各人がゲームを円滑に進めるためにご利用ください。
どのように使われても構いませんが、使った結果による責任は一切負いません。
また、この内容は私自信がカードを見ながらまとめたものであり、この内容のミスはさあくる湯沢温泉様は一切関係がありません。
何らかの間違いや意見についてはこの記事に対するコメントで連絡を頂ければ対応させて頂きます。

ゲームマーケット2013秋に行ってきました

昨日行われたゲームマーケット行ってきました。
……寝坊しましたが、そこまで大きな問題にならない程度の時間で良かったです。
どれくらい物が返るか心配でしたが、事前にチェックして欲しかったのはほとんど買えたところから、12時ぐらいならまだなんとかなるみたいなので、並んでまで欲しいのが無いなら少し遅い時間でも楽しめそうです。

戦利品とか

購入物は以下の通り。(番号順、サークル敬称略)

  • オムそばばすけっと (101: コトノハゲームズ)
  • Beerキャロットで働こうっ♪、結婚行進曲 -デスマーチ- 多人数追加拡張パック (108: 幻想卓上会)
  • あーすぱわーカードゲーム (225: イリクンデ)
  • アルパカバーガー、うそつきかわうそ (229: 高天原)
  • ヒロインズロワイヤル MEMORIES (314: 3D6)
  • あいぷろ (502: ROLL◇HOUSE)
  • ゆめ描き 星・月 (503: pyx.is)
  • プリンセスハート (09: Vantan ゲームアカデミー)
  • テラミスティカミニ拡張タイル (33: テンデイズゲームズ)

事前予約はアルパカバーガーとうそつきかわうその2本だけ。
他に注目してた中だと、ギルドスタックとRoad to the Cinderella 2の2本は案の定というか安定の売り切れでしたが、それ以外は普通に購入できました。


お財布へのダメージは15kほど。 やはりエッセン新作が無かったのが大きい。
各所で言われてますが、フリマ・ゲムマ・リトルエッセンとの棲み分けが進むとなると、今後はあまりゲムマでお金を使うこともなくなるかもしれませぬ。

遊んでみたもの

今回からフリースペースがなくなってしまったので、早々に撤退して他所にあつまりゲームをプレイしました。
その中で遊んだ物の紹介とかをすると以下のような感じです。

ヒロインズロワイヤル MEMORIES

プレイヤーは(伝統的・テンプレな)ギャルゲの「ヒロイン」となって主人公をおとすという変則競りゲーです。
ヒロインには表の顔(例: 幼馴染、転校生、運動部、ドジっこなど)と裏の顔(例: ヤンデレ、電波、アンドロイド)があり、それらの組み合わせでキャラクターが構成されます。
表の顔は主人公とのイベント発生のしやすさと、イベント発生による得点を決めます。
裏の顔はゲーム中に1回だけ使える切り札を表現しています。(自分以外には非公開です)


イベント発生は、これらのゲームで言うCG開放で表現されます。
基本的なイベント(単なる下校など)は同じ場所に何人いても発生しますが、特別なイベント(幼馴染で言えば、小さい頃の約束回想など)は主人公と2人きりにならなければ発生してくれません。
それを見越して、どの場所に行くかを決定した上で女子力(競りに使う単位)を出し合いますが、1対3になってしまった時などは、1側の女子力総数が勝てないなどの状況が発生するのもまた悩ましい感じです。
4回イベントが発生すればゲームは終了となるのですが、終了条件を満たしても他のプレイヤーの勝利点を上回れないが故にゲームを終わらせられないといった状況も発生します。

ゲームの舞台のお約束が分かる人なら、という前提は付きますがオススメできるゲームです。

アルパカバーガー

アルパカシリーズ第2弾。こういう発想大好きです。
基本は「誰かの手札から具材を盗む」 => 「気づかれていないかのチェック」 を任意回数実行した後に、手札からハンバーガーを作れるセットが揃っているならそれを場に出していくというゲームです。

気づかれるかどうかは「場の数値の合計」>「盗んだ人の手札の数値の合計」で決まります。数値は1〜5と−2があるので、下手をすると1枚目を抜いたその瞬間にばれることもあり、盛り上がりました。
普通に面白いゲームとしてオススメできますが、アルパカって美味しいのかしら?w

オムそばばすけっと

食材の名前が書かれたカードが入っており、それを使って複数のゲームができるタイプのゲームです。
オススメできるのは、ワードバスケットの食材版である「オムそばばすけっと」ですね。
場に出ているカードと手札のカードの2枚を使って、それらを使って作ることのできる食べ物をドンドン応えていくゲームです。


例えば、「たまご」が場に出ている場合、「オムライス」と宣言して手札から「ごはん」を出せます。
次のひとは場に「ごはん」が出ているので、自分の手札「きのこ」を使って「炊き込みご飯」と宣言する……みたいな感じです。
しりとりが食べ物になるだけで、結構いろんな発想力が試されて面白かったです。

プリンセスハート

複数のお姫様がいる童話の世界に迷い込んだアリスを捕まえようとする魔女を見つけ出すゲームです。
基本はババ抜きで抜けた人から上がりになるのですが、アリスのカードを持っている人は手番に誰のどのカードが魔女(ババ相当)であるかを指名できます。その指名があたれば、魔女を持っている人の負けとなります。

個人的には、説明書に書かれている拡張ルール「最後まで魔女とアリスを持っていたプレイヤーがいる場合、そのプレイヤー以外が負け」を入れるのが好きです。
カードの雰囲気にあわせて、インストを工夫するとより面白いゲームに化けるように思います。
5分ほどで終わるので、何回かさくさく回すのがオススメです。

アグリコラ基本デッキ案(EIK混ぜ)

はじめに

アグリコラをインストするとき、「何かおすすめのデッキは無いの?」と聞かれたので、実際に作ってみました。
まだ案の段階なので、何らかのフィードバックを貰えるとありがたいです。

※5人用です。また、Eデッキのみの基本デッキ案についてはこちらで公開されています

使い方

基本カード(職業、小進歩全混ぜ)のハンドを12組み作ってあります。
以下のようにして使う事を想定してあります。

  1. ランダム、あるいは相談の上利用しない2組を除きます。
  2. 大進歩カード乗せに裏向きのままカードをのせます。
  3. 大進歩カード10枚をシャッフルし、プレイヤーはランダムに1枚引きます
  4. 自分の引いた大進歩カードがあった所にある手札を受け取ります
  5. プレイ順序は、かまど -> 調理場 -> 井戸 -> レンガ暖炉 ... を引いた順になります。

デック紹介

Deck A

職業: 愛人、牧師、家畜追い、家畜主、畑好き、鋤鍛冶、小さい庭師
小進歩: 鴨の池、小牧場、ウマ、投げ縄、白鳥の湖、ジャガイモ掘り、雑木林
アドバイス: 序盤で愛人を出し、その後の他のプレイヤーの動きで動物・畑のいずれかの食糧基盤構築に動くことができます。できれば4枚の職業を出し、白鳥の湖をプレイしたい所です。

Deck B

職業: 職業訓練士、村長、レンガ運び、畑農、托鉢僧、牛使い、ブタ飼い
小進歩: 本棚、ガチョウ池、石切り場、厩、平地、鯉の池、梁
アドバイス: 職業訓練士から職業を3枚出し、本棚が出せればノーコストで全ての職業を出せます。石切り場を併用して、大進歩で得点を稼いで行きましょう。村長を出す場合は、自分のマイナス点が無くなるようなプレイを心掛けましょう。(特に畑)

Deck C

職業: 炭焼き、成り上がり、農場管理、召使、季節労働者、柵立て、パン屋
小進歩: 村の井戸、レンガ坑、パン焼き暖炉、石の交換、マメ畑、へら、馬鋤
アドバイス: 早めに石の家改築を行い、召使を起動させることと、日雇い労働者のアクションを強化することが同時に行えます。安定した食糧供給をしつつ、石を使って手早く大進歩を取得しましょう。

Deck D

職業: 収入役、木こり、葦買い付け人、調教師、家畜の世話人、昔語り、建築士
小進歩: 折り返し鋤、調理場、ハト小屋、牧人の杖、穀物倉庫、猪の飼育、角笛
アドバイス: 前半は木こり・葦買い付け人、後半は収入役という強力な職業が控えています。前半で増築・柵の強化。後半で畑・改築をして、最終的に建築士で6軒目を建てられるとよいでしょう。

Deck E

職業: ほら吹き、小売人、共同体長、家長、学者、石持ち、家具職人
小進歩: 個人の森、小麦車、かいば桶、森の牧場、林道、林、木のクレーン
アドバイス: 最後のほら吹きを決めるために、進歩を集めていきましょう。木のクレーン・小売人が役に立つはずです。また、家族を増やすのが遅れそうでも、家長がいるため何とかできます。

Deck F

職業: 羊農、レンガ職人、執事、木材配り、精肉屋、織工、大農場管理人
小進歩: レンガの屋根、レンガの柱、家畜庭、果物の木、毛皮、くびき、織機
アドバイス: レンガの家に改築した後、レンガの柱で大量増築することを目指せるデッキです。羊農を上手く使うためにも、かまど、あるいは調理場は必ず取得するようにしましょう。(取得できない場合でも、精肉屋ががんばってくれますが...)

Deck G

職業: 畑守、イチゴ集め、葦集め、族長の娘、販売人、養父母、コック
小進歩: 酒場、木の家増築、釣竿、カヌー、木のスリッパ、畑、舗装道路
アドバイス: とにかく家族を増やして、酒場に駆け込ませつつ、終盤は畑守で畑を耕していくことを目指します。漁のアクション強化とコックがあるので、大進歩を使わなくても食べていくことは可能です。

Deck H

職業: 畑番、資材商人、柵管理人、行商人、レンガ大工、パン焼き長老、石打ち
小進歩: 寝室、くまで、パン焼き棒、薬草畑、書き机、陶器、パン焼き部屋
アドバイス: 職業には様々な可能性がありますが、進歩は畑番でのアクションを中心として構成されています。強力な畑番と暖炉で食糧基盤を作りつつ、盤面を構築していきましょう。

Deck I

職業: キノコ探し、小屋大工、乳母、ごますり、ネズミ捕り、家畜飼い、修理屋
小進歩: 木の宝石箱、斧、葦の交換、牛車、簡易かまど、喜捨、堆肥
アドバイス: 家族の数を増やしつつ、ネズミ捕りでほかの人の妨害をするのが基本です。家畜飼いという強力な職業がいますが、これを使いこなすのと増築とで木が大量に必要になるのが難しいところです。

Deck J

職業: 魔術使い、奇術師、営農家、君主、柵見張り、彫刻家、改築屋
小進歩: レンガ道、建築資材、わら小屋、カブ畑、葦の池、鉤型鋤、脱穀棒
アドバイス: 序盤に出したい職業が多く、悩ましいデッキです。鉤型鋤で畑を3枚耕せれば、小麦を蒔き、わら小屋の恩恵を受けることができます。柵見張りのおかげで全体的に必要な木が少なくなります。君主のボーナスを上げる方向で動くとよいでしょう。

Deck K

職業: 露天商の女、石切り、畜殺人、柵運び、港湾労働者、木大工、石工
小進歩: 葦の家、レタス畑、火酒製造所、イチゴ花壇、露店、親切な隣人、突き鋤
アドバイス: 序盤では港湾労働者のサポートを受けつつも葦の家を出し、中盤以降は露天商の女からの野菜基盤構築で食べていきます。石切り・港湾労働者を出せば、欲しい大進歩を優先的に手に入れる事もできるでしょう。

Deck L

職業: 出来高労働者、族長、ギルド長、左官屋、庭職人、街頭の音楽家、羊飼い親方
小進歩: 柄付き網、木挽き台、石ばさみ、石車、ミツバチの巣、ゲスト、ヤギ
アドバイス: 石の家増築による得点を目指します。4軒の石の家を作れば、左官屋が5軒目の家を作ってくれます。職業・進歩ともに優秀ですが、過剰な食糧がないと、出来高労働者は仕事をしません。様々な供給の足掛かりとなるカードがあるので、その場その場に応じた食糧供給を戦略に組み入れるとよいでしょう。

アグリコラ概論 - 1ステージ(1)

はじめに

最初に注意書きをご覧ください。

ここでは、1ステージの動きのパターンを分析し、どのように動けば後々有効な行動となるかを議論します。
慣れた人には当たり前のことだと思いますが、一応文章にしてみます。

8手の内訳

アグリコラは職業、小進歩によって大きくゲーム展開・アクションの優先順位が変わりますが、1ステージに行うアクションは98%程度は8回*1のみです。
そのため、この内訳を考えることには意味があります。

そして、実のところ、そのまま最初の収穫を迎えると食料が基本たりません。
そのため、1度は食料を取得する何らかの行動を取る必要があります。
それを踏まえて、序盤の戦略を考えていきます。

1ステージの方向性

1ステージのプレイは、大体以下のパターンに分類できます。

  1. 増築のための資材を集める
  2. アクション強化基盤を構築する
  3. 食料基盤を構築する
  4. プレイするカード固有のアクションをする

ドラフトしたカードにもよりますが、基本は上に記載したパターンほど多くプレイされます。
1つだけでは無く、同時にこれらの処理を行うことも可能ですが、番手がそれを許してくれないこともあります。
ですが、高々8アクションなので、手数を数えておくことには意味があります。

増築に必要な資材

特殊なカードが無い限り、増築には木材5と葦2が必要です。
この資材を集められる主なパターンを考えてみると、以下のようになります。

  • 葦石木+葦1+木材4(3アクション)
  • 葦2+木材3+木材3 (3アクション)
  • 葦石木+葦石木+木材3 (3アクション)

※まれに木材6+葦2ができるケースもありますが、序盤ではかなりのレアケースなので除外しています。

ここから分かることは、何らかの補助効果が無い限り増築のためには基本8手中3手が必要になるということです。
さらに、増築まで行う場合は計4手が必要になります。

増員優位な状態

また、4ラウンドまでに資材を集めて増築したとしても、他の人も増築をしている場合、次のラウンドに増員できる保証はありません。
1/3の確率で家族を増やすアクションがめくれますが、これをあてにせずに全プレイヤーの中で最も早く確実に増員を行おうとする場合は、4Rでスタートプレイヤーを取り、なおかつ増築が済んでいる必要があります。
この状況を作ることが、最速増員を目指す場合の理想型であるといえます。

最速増築パターンと相性がいいカード

集める資材数を減らす、資材が追加で取得できる、食料を得られるカードなどが相性がよいです。
上記のパターンでは木を2回とるので、早くにイチゴ集めを出せたなら1回必要な食料行動が基本不要となります。
また、葦を取得/軽減する屋根がけ、葦集めなどのカードも非情に効果的です。
進歩では、4ラウンド目に高確率で増員優位な状態に立てる木の家増築(コスト木5葦1、木の家を1軒増築する)は非情に強力なカードとして知られています。

番手とプレイ可能なアクション

増築のパターンが最も多いと書いた通り、序盤では特に葦石木、葦2、木材4、木材3のアクションの優先順位は全体的に高くなります。
また、木材の使い道は多いので、増築分が足りていたとしても木材を取り続けるという戦略も有効です。
この戦略では、他の人の増築を遅らせるという副次作用もあります。
そのため、スタートプレイヤーから遠い場合(4番手、5番手)は、これらのアクションをしたくてもできないという状況になります。
その場合、積極的にスタートプレイヤーを取るか、増築の優先順位を下げて他のパターンに移るかを考える必要があります。
スタートプレイヤーを取る場合、基本小進歩をプレイするので、早い手番でプレイ可能なコストの低い小進歩を何枚か選んでおくと良いでしょう。

1Rの行動

1Rの行動は大体が決まっています。
大進歩がめくれた場合をのぞき、1〜4番手で「職業(安)」「職業(高)」「木材4」「葦石木」が埋まります。
5番手は「レンガ3」「木材3」「スタートプレイヤー」のいずれかを取りますが、あまりスタートプレイヤーは打たれない傾向にあります。
資材がないので、1巡目にプレイできて、なおかつ有効なカードがほとんどないのですね...。
その後、1番手がレンガ3と木材3の余ったアクションを取る、までがほぼ7割のゲームで発生します。

が、注意しておきたいことは、1番手が葦石木に入った場合の4/5番手プレイヤーです。
この場合、1番手がスタートプレイヤーから「斧」「梁」「柄付き網」などのカードをプレイしてくることが多いです。
ここで問題なのは、序盤で遅い番手が連続し、他のプレイヤーから引き離されることです。
確信がないのですが、ここで1番手にスタートプレイヤーを打たれた場合、実力が拮抗しているなら5番手の勝率はおそらく1割を切ります。
これらのことは十分起こりえるので、私は5番手のドラフトでは比較的後に力を発揮できるカードをピックすることが多いです。
番手が悪い場合は、積極的にスタプレを狙うか、序盤増築以外のパターンを視野に入れる必要性があるように感じています。

さて、ここで2番手から5番手の人は大体「スタートプレイヤー」「畑1」「羊1食料1」「日雇い労働者」「麦1」「葦1」のいずれかを選びます。
葦石木、あるいは木材4を取ったプレイヤーがスタートプレイヤーを取ることが多いです。
その他のプレイヤーは、ここで何を取るかである程度今後の傾向を見ることができます。
かまど/調理場を比較的早く取る気があるなら羊1食料1、即座に食料が必要なら日雇い労働者、畑に余裕がある場合*2小麦1、食料がある程度余裕な人は畑1を選ぶ傾向があると考えています。
葦1は場によっては取られますが、どのような場合に葦1を取る傾向があるのかはまだ分析できていません(プレイする場所で葦1がポピュラーな場合、マイナーな場合とあるので、場の空気というところもあるかも知れませんが)。
もちろん、初手に出した職業の結果、強化されたアクションに2手目に入ることは多いです。(踊り手、魔術使い、畑番、種屋、季節労働者など)

なお、大進歩がめくれた場合は、最速でかまどを取る戦略が安定するので、誰かが「レンガ3」に行くこともありますが、多くの場合は5番手が「レンガ3」、2アクション目で「大進歩/かまど(2)」をプレイします。
よほど食料効率の良い職業/進歩が無い限り、かまどはあって困りません。
そのため、8アクション中の2アクションを使ってでも、かまどは取る価値があると考えます。

かまど/調理場の取得

かまど/調理場を"誰が最初に取得するか"は重大な意味を持ちます。
誰か一人しかかまど/調理場を持っていない場合、たまった羊を一気に得ることで大量の食料を入手できます。(ジンギスカン戦法と呼ばれます。多分)
もちろん、誰かが柵を引いて羊を持っていってしまう場合もあるのですが、序盤に2アクション*3で6〜8食料を得られることは非情に価値が高いです。
かまど/調理場は終盤まで利用できるうえ、5人戦では誰か1人はかまど/調理場を手に入れることができません*4
また、かまど/調理場を持っていない、動物が飼えない人は有効ではないアクションを有効に活用することが可能になります。

動物を取って食べてばかりでは点は伸びませんが、増やす基盤を作ってその肉を食べるのは、このゲームで最も手軽な食料基盤の構築方法です。
食料は行動の基本ですので、それを安定させるかまど/調理場はなくなる前に取得したい進歩の1つでしょう。

(続く)

*1:営農家、愛人、葦の家などの例外あり

*2:小進歩の鋤、鋤手、畑守など

*3:レンガ取得+かまど取得

*4:例外あり: 肉屋、簡易かまど、調理コーナーなど

アグリコラ概論 - 序論

はじめに

ふと「自分がどのような思考でアグリコラをプレイしているのか」が気になりました。
そこで、普段自分がアグリコラというゲームをどのように考え、行動を決定しているかを書き記して伝えてみようと思いました。

これから書くのは *記述時点での* 私の *個人的バイアスがかかった* アグリコラというゲームの思考パターンです。
今後のゲーム展開によって、十分に変化することは考えられますし、よりよい定式化・パターン化があれば教えて頂きたいです。

# できれば、iOSアグリコラも出てきたことだし、思考ルーチンとか考えてみたいなぁ...

前提条件

特記の無い限り、以下の環境での対戦を想定します。
おそらく、日本で最もポピュラーな環境では無いかと思っています。

  • アグリコラ基本環境(EIK全部入り)
  • 5人対戦
  • 7:7ドラフト/1:1ピック/下家流し

ドラフトには様々な方法がありますが、ここでのドラフトは以下の手順を指します。
iOSアグリコラのドラフトルールと等価です。

1. 職業、進歩を7枚ずつ、計14枚を各プレイヤーに配る
2. 各プレイヤーは職業、進歩を1枚ずつ自分の手札とし、残りのカードを下家(次の番手プレイヤー)に渡す
3. 上家から受け取ったカードからも、同様に1枚ずつカードを選ぶ。これをカードがなくなるまで繰り返す。

また、カードテキストの説明をしないことがあります。
主要な全てのカードのテキストはほぼ把握しているものとして話を進めます。
カード名は出てきますので、必要であれば別途調べてください。

7/27 マンハッタン・プロジェクト会

一発命中P主催のマンハッタン・プロジェクト(マンハッタン計画)会に参加してきました。
参加者は一発命中P、乾燥もやしP、ドヤP、エアP、それに私の5名です。

マンハッタン・プロジェクト

このゲームでは、プレイヤーはそれぞれの国を担当し、史実同名の計画*1のように、核兵器の開発を推し進めていきます*2

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ゲームのジャンルはワーカプレスメントで、ワーカが配置できる場所には全員共通のボードと、それぞれの国用のボードがあります。
自分のターンでは、1) ワーカーを共通ボードに配置し、続けて自国ボードに配置する、2) 全てのワーカーを引き上げる、のいずれかを行います。


ワーカーは配置したタイミングで、そこに書いてある恩恵を得ます。お金やイエローケーキを貰ったり、自国のワーカーを増やしたり、自国ボードに建物を建てたり。
そのため、ワーカーを置く -> 引き上げるを繰り返さないと、建物の効果を何度も使えないのですが、引き上げた場合は何もできなくなってしまうのがジレンマになってます。
また、共通ボードに今まで置いていた所を狙って他の人が入り込んで来るので、それも引き際を迷う理由になっています。特に、自国の建物は「基本」自分しか使えないのですが、共通ボードにあるアクション「スパイ」を使うと、他の人の建物を利用することができます。
利用価値の高い建物は、スパイによって先にどんどん使われてしまうので、いつ自分のボードを開けるかも考えなくてはいけません。


さて、今回は序盤からウラン製造用の機械と、大量のイエローケーキを生み出せる利用コストの高い建物を最初に立ててしまったため、厳しい立ち上がりでした。
流れの基本は、「イエローケーキ+お金」 -> 「ウラン or プルトニウム」 -> 「爆弾(勝利点)」となるのに、しばらく建物を持っているだけの状態になってしまったのに後で気づき、とにかくイエローケーキを産出できるようにしたのですが。。。

エアP:「大進歩Pの生産施設を爆撃します」
私:「えっ」

そうです。他の人の施設に傷を与えて、復旧するまで使えなくできるのです。
エアP謹製の爆撃機により採掘場を破壊されて、その修理で全体的に遅れることに。

修理してからは、

  • 共通アクション:+5金(イエローケーキ3個消費)
  • 自国アクション:+8イエローケーキ
  • 自国アクション:ウラン2個製造(4金、4ケーキ)

というサイクルを基本繰り返しましたが、上手いこと設計図を入手できずに負け。
後2ラウンドあれば勝てていたのですが、エアPに先を越されました。


建物の中には人材を増やすための施設があるのですが、
今回あまりにもそれが出るのが遅く、人材輩出の共通ボード枠を抑えていたエアPが途中の不利を覆しての勝利でした。
面白いワーカプレスメントで、拡張も出ているそうなので、是非とも拡張を入れてプレイしてみたいです。


ちなみに、他の人の戦略は、

  • 一発命中P:自国に休めの工場を多く建設しつつ、ウラン製造へ
  • エアP:共通ボードを絞めつつ、大量の一時労働者*3を生み出しつつ、バランス型に
  • ドヤP:大学とプルトニウム・リアクターを確保しつつ、大量人員でプルトニウム製造
  • 乾燥もやしP:ケーキのみでプルトニウムを作れるリアクターを作り、自国でケーキ生産からプルトニウムの大量生産へ

といった感じでした。(席順。私は4番手でした)

アルパカパカパカ

軽めの首が伸びるゲーム。
マンハッタン・プロジェクトで疲れた頭を癒すために簡単にプレイ。


一発さんが見事なアルパカを育てきってぶっちぎりでトップ。

HANABI

インディアン・ゲームの王者エアP提供。
自分の手札が見えない中で、「空気を読んで」情報を提供しつつ、
場にカードを次々に出していく協力ゲーム。

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面白いが、与えられる情報が不完全なので、何を出すのか、捨てるのかの判断が難しい。
また、仮に間違えててもその事を伝えられないルールなので、もどかしいw

結果は16点だったかな。何とか平均以上という結果はでました。
プレイ動画にしたら、顔に出さずに慌てまくるアイドルがかわいいという話が出てました。

髑髏と薔薇

乾燥もやしPが途中で抜けられるとのことだったので、時間合わせのブラフゲームを。
基本戦略がエアPの札をめくらないことはもはや私の中ではデフォルトに。


地味に髑髏を仕込まれたり、失敗時に一発で自分の髑髏を持っていかれたりしましたが、最後は全項目宣言で勝利しました。

むかつく友達、行きたくないパーティ

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一発命中Pのデビュー作ボードゲームをプレイ。
動画準拠のアイマスverコマを作って来ていただいたので、それでプレイしました。

動画見て笑ってましたが、実際にゲームをプレイすると真剣になるのはサガでしょうか?w

ゲームでは、時間マーカーをケチっていたドヤP、私に対して、
上手く場の究極目的をかっさらって行くエアP、
他3人が降りた後に、自分の目的を全て一気に達成して勝利を奪っていった一発命中Pが印象的でした。

しかし、このゲーム、ガチでやり始めようとすると、まずはカードの内容を全部覚えてからドラフトになりますなーという話をしましたが、同じようなことをアグリコラでやってるのであんまり違和感はなかったです。

# このゲームをガチでやるってのも、それはそれでどうかとは思いますがw

スペースガジェット

最後はスペースガジェット。全員で宇宙船を協力して操縦してミッションの解決を目指します。
しかし、ミッション解決は制限時間付きのミニゲームなので、毎回うまくいくとは限りません。

全開、航法をやってたので、今回はミサイル要因をやりましたが……
ミニゲームは、パズルを組み立てて、おはじきをはじいて特定エリアに乗せる、というものですが……

だめだ、私このミニゲーム苦手だw

4点出せばいいところを1点しか出せず、だらだらになってしまう始末。
1発目を外した後のプレッシャーもかなりあり、この中では地味に厳しいお仕事な気がします。


以上のゲームを遊んできました。
遊んでくださった皆々様、どうもありがとうございました。

*1:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%83%8F%E3%83%83%E3%82%BF%E3%83%B3%E8%A8%88%E7%94%BB

*2:あくまでゲームの題材です

*3:自国の固定人数以上のワーカーを作った場合は、引き上げるまでに1度だけ使えるワーカーになる